煮干しの一押しVOCALOID曲

VOCALOIDの話題や気になった事を書こうと思います

奇跡の音楽が起こす一夜限りの冒険なVOCALOID曲

こんにちは こんばんは 煮干しです

 

 皆さん、宝くじを買いますか?、多分、何度目かの問いかもしれませんが、自分は以前はかなり買う方でしたが、今はもう買ってません。世間ではサマージャンボで賑わっている様ですが・・もう自分は卒業しましたw、ロト7を半年間、継続購入5口ずつを週に一回買って、少額当選しかなかったトラウマは忘れたくても忘れられない出来事です。もうこんな分が悪いギャンブルはごめんだと決意したんですが・・自分のスマホに悪魔の囁きが来てしまいました・・スポーツくじメガビック買いませんか?と。最初は当たるわけないwと抵抗しましたが・・今ではメールのお知らせが来る度に買ってしまう始末。キャリーオバー25億という数字に目がくらんでしまいましたw。もしかしたら、本記事が投稿される頃には結果が出ているので、自分は億万長者になっているかもしれませんねw。茶番はこれぐらいにして、311曲目の紹介とちょっとした物語をお送りしたいと思います。

 

 

 

まず始めに、この物語はフィクションです。物語の中に登場する個人名、団体名、会社名は架空の物であり実在する個人、団体、会社とは関係ありません。

 

※題名や挿絵にBing Image Creatorを使用しました

 

曲の紹介は下の方にあります!物語を飛ばしても構いません。

 

 

 「部長、巡回をしてきます」と俺は言った。「おう、気を付けてな、最近何かと物騒だからな」と直属の上司である村田巡査部長は報告書の作成を一旦止めて返す。それに対して俺は、「了解しました」と敬礼した後、派出所の外に置いてある自転車に乗り込んだ。俺は自転車のペダルを回しながら辺りを注意深く観察する。今日は週末という事もあり、人通りはいつもより多い。人が多く集まるという事はトラブルも多くなるのは必然。週末の巡回は何かと緊張する。おっと、自己紹介が遅れたな、俺の名前は佐々木浩二、警察官で位は巡査、派出所勤務だ。俺が警察官になったのは、俗に言うドラマや小説などに影響されて憧れてなった訳じゃない。単に就職先が見つからず、消去法で試験を受けて合格してなっただけだ。住民のトラブルや事件や事故を目の当たりにするこの仕事はストレスが掛かるが、警察と言う縦割り組織は、柔道部出身の俺にとって水が合ってた様で、そこそこ居心地が良い。駅前の巡回ルートで、トラブルや事件が無い事を確認すると、次の巡回ルートに向かう。次の巡回ルートは憂鬱だ、駅前の雑居ビルの路地裏に行かなければならいのだが、そこは、痴漢2件、ひったくり1件の治安が少し悪い所だ。警察官とはいえ、一人で行くのは結構勇気がいる。俺は「はぁ」とため息をつき、路地に入った。大人二人分ぐらいのスペースしかない路地は自転車で通行するには危険で俺は、降りて手押しをしながら進む。相変わらず、暗くてじめじめして、不気味な所だ。俺はさっさと巡回して次の巡回場所に行こうとそそくさと路地の突き当りを左に曲がる。すると、「うわっ!、危ないにゃあ!」と俺とぶつかりそうになった何者かが非難の声を上げる。街灯が殆どないこの場所で確認もしないで曲るのは迂闊だった。俺は懐中電灯を点けて、辺りを照らす。そこには、眩しいのか目を掌で光を防いだ、黒髪のツインテールに、猫耳メイド服姿の少女がいた。メイド服?、雑居ビルの何処かにあるコンセプトカフェの店員か?、尻尾まである・・最近は凄いんだな。「まっ、眩しいにゃあ!」と猫耳メイドの少女は俺に非難。「あっ、失礼」と俺は懐中電灯を下げる。懐中電灯を下げると、猫耳メイド少女は、俺をまじまじを見て「おまえ、中々決まってるにゃあw、その服、何処で手に入れたにゃあ?」と俺の制服を触ろうとする。「君!、やめなさい!」と俺は触ろうとした彼女に掌を向けて牽制して制止。そして、「君、こんな所で何をやっているの?、名前は?、働いている店はこの近く?」と簡単な職質をした。この場所で、若い女の子が一人でうろつくのはどうもおかしい・・俺の警察官としての勘が何かを感じる。

 

 「にゃははは、お前凄い演技派だにゃあw、あたいはミケだにゃあ!」と猫耳メイド少女はミケと名乗る。ミケ?、最近は当て字で凄まじい名前の人もいるけど・・ミケ?、猫の様な名前だ・・源氏名か?。「ミケさん・・なるほど、それは本名?、それともお店で使う源氏名?」と俺は冷静にそして、注意深く観察をする。「本名にゃあ!、何にゃあ?、お前も似たような名前だろにゃあ?」とミケはあっけらかんと言い、彼女の目は嘘をついている様に見えない。「へー・・本名なんだ・・」と俺は精一杯言葉を絞り出す。本名?、本当に?、いや、それよりも絶妙に会話がかみ合わない・・何だこれは?。俺が躊躇していると、「お前何かさっきから様子がおかしいにゃあ、お前何の化け者にゃあ?、あれっ!?」とミケが言い終わる寸前に何かを感じ、イミテーションのはずの尻尾がパタパタを上下させ、「すん、すん、くん、くん」と俺の匂いを嗅ぎ始める。「ちょっ、君!、失礼だぞ!」と俺が一歩下がり言う。「にゃにゃにゃ!、この路地はいろいろな匂いがして気が付かなかったにゃあ・・これで二度目にゃあ・・所長に大目玉食らうにゃあ・・、あっ!、用事を思い出したにゃあ!」とミケはくるりと背中を見せ走り出した。「待ちなさい!」と俺は叫び、自転車を置き、追いかける。しかし、ミケの速さは尋常ではなく、見る見るうちに彼女の背中は小さくなり突き当たりを右に曲がる。「はあ、はあ、くそっ、何て速さだ!」と俺を突き当たりまで来て息が切れた。彼女が去った方を見ると姿はなく路地はまだ続いている。路地には幸い分かれ道が無く、そのまま行けば何か分かるかも知れない。俺はそのまま路地を進む。室外機とごみ捨てのポリバケツの物陰を警戒しつつ慎重に歩みを進めると、ガヤガヤと人の声が聞こえ始めた。俺は更に路地を進むと、路地が三倍ぐらい広くなり、100メートル先には大小のテントが設営されて露店の様な店が両脇にあった。何だこれは?、こんな場所始めて来た・・いや、それよりもイベントや催し物が有れば警察の許可が必要な筈だ・・俺が知らないという事は、無許可か?。俺は小走りで人混みに近づき、コックの服装をした男に「すいません、このイベントの主催若しくは責任者はいらっしゃいますか?」と声を掛ける。「主催者?、ああ、奥のステージに行けばいるんじゃない、それよりも、あんたのコスプレ凄いな!、まるで本物みたいだ!」とコックの服装をした男は主催者の所在と先程のミケ耳メイド少女と同じような事を返す。辺りを見回すと、様々な職業の服装を皆していて、露天商達も同様な服装をしていた。コスプレイベント?、ああ!、なるほど!、先程の少女が俺の服装に興味を抱いたのはそのためか。俺は男にお礼を言い、ステージに向かう。ステージにいきすがら、露店の商品を見ると、見た事もない物が並び、何に使うのか見当もつかない。郵便局員、運送屋、土方、パイロット、寿司屋、様々な職業の姿をした人をかき分けステージの傍まで来た。

 

 俺はステージでアンプのセッティング作業をしているスタッフらしき男に「すいません、警察の者ですけど、主催者さんは何処にいますか?」と尋ねる。スタッフらしき男は振り向き、「所長かい?、所長!!、お客さんですよ!、警察官のリアルなコスプレをしている方がお見えですよ!」とステージの奥に向かい大声で呼ぶ。すると、「あら、あら、何かしら?」と間を置かずステージの奥から、髪を束ね、タイトスカートに白シャツにハイヒールの息を飲むほどの絶世の美女が出て来た。「あ、あの警察の者ですけど、この場所でのイベントをするにあたって、許可を受けていますか?」と俺は主催者である絶世の美女に確認。「あら、あら、こんな所までご足労頂いて、ご苦労様ですわ、許可書ですか・・少々お待ちを」と元来たステージの奥に向かう。彼女の行く先を目で追うと、ステージの垂れ幕に黒髪ツインテール猫耳少女が顔だけ出しこちらを見ていた。彼女は・・!、主催者の関係者だったのか。主催者の彼女が許可書を持って来る間、ステージのセッティングは終わり、楽器を持った数名が舞台に立ち、演奏が始まる。俺は音楽に疎くよく分からないが、ジャズという奴だろうか?、サックスを中心としたムード満点の曲調が心地いい。ステージの演奏を聴いている観客も同様に聴き入っている。一曲目が終わり、今度はピアノを中心とした曲が始まると、「あら、あら、ごめんなさいね、許可書はこれですわ」と主催者は書類を手にあのミケと名乗った少女を引きつれてきた。「先ほどはどうも、今度は、逃げないで下さいね」と俺はミケに対してチクリと言う。「は、はいにゃあ」とミケはしおらしい態度で答えた。俺は書類を受け取ると確認作業に入る。書式は問題ない、しかし、偽造の可能性も否めない、確認をするか。俺はスマホを取り出して署に連絡する。だが、スマホは沈黙したままで連絡をする事が出来きず、「ありゃ?、電波が悪いのかな?」と俺が独り言を呟く。「あら、あら、どうなられました?」と主催者は困っている俺に対して声を掛けてきた。「いや、どうもスマホが繋がらい様で・・、すいません、ちょっと、この書類お借り出来ませんか?」と彼女に打診。「あら、あら、それは大変ですわね、どうぞ、遠慮うなく持って行ってください」と笑顔で彼女は快諾した。「では、連絡できる場所まで行って、確認が取れ次第、お返しに来ますのでよろしくお願いします」と俺は言い、彼女に一礼して元来た路地に戻ろうとする。そこで、「あら、あら、熱心な警察の方、お気を付けなさい、こんな夜は何かがあるかも知れませんわ」と彼女は俺に謎の言葉を投げかけた。・・?、どういう意味だ?、まあいい、確認すれば全てが明るみになる。俺は元来た道を戻り路地の途中に置いてきた自転車がある角を曲がり路地の入口でスマホで連絡。「あっ、佐々木です!、確認をお願いします」と俺はようやく繋がったスマホを掛けたまま、手渡された書類を見た。

 

 「えっ・・?、何だこりゃ?」と思わず声に出す。先ほど確かに書類だった紙はスーパーの特売チラシになっていた。スマホの受話口で待機していた署員が何かを言っていて焦った俺は、「すいません、こちらの手違いでした、申し訳ありません」と悟られまいと平静を装う。そして、通話を終わらせて、俺はスーパの特売チラシを握りしめ、路地を進んだ。「自転車がある角を左、それから突き当たりを右・・・・は?、何だこりゃあ?」と俺は元来た路地の順序を呟きながら進むと先ほど確かにあった路地が綺麗さっぱり無くなっていて、建物の壁が行く手を阻んだ。道間違えたか?、いや、いや、そんな事は無い!。元来た道を見ると遠くに俺の乗ってきた自転車が見える。意味が分からんぞ・・。俺は辺りを見回し、先程とは逆の方向である左を見ると、路地の先に街並みが見えた。あり得ない出来事に茫然と立ち尽くしていると、「おい!」と誰かが声を掛けてくる。俺は振り返ると、懐中電灯の眩しい光で眼が眩んだが、僅かに見えているシルエットと声で俺は誰か見当が付く。「村田部長?」と俺は言う。「そうだよw」と村田巡査部長は懐中電灯を下に向け、俺の視界が戻り、「お前なー、署から様子がおかしかったから確認して来いって指令が来たんだよ、勘弁してくれよ・・焦ったぞ」と心配そうにこちらを村田巡査部長は見ていた。「すいません・・」と俺が謝る。「まあ、何もないなら良いけど・・うん?、何だその紙?」と村田巡査部長は目ざとく俺の手にしているスーパーの特売チラシに気が付く。「あ、これはですね、そこの路地で何となく拾って、非番の時に行こうかなってw」と俺は適当に考えた言い訳を伝える。しかし、村田巡査部長の目が鋭くなり、「お前、変な薬とかやっていないよな?」と俺に対してまるで職質をする様な言い方をした。「部長、嫌だなw、そんな訳ないじゃないですかw」と俺は明るく振舞う事によって問題は無いとアピール。それに対して「ならいいが・・」と村田巡査部長は懐疑的な目をしながらも納得した。ヤバかった・・これであらぬ疑いを掛けられて閑職に追い込まれる事態は避けられた・・。

 

 「よし!、今日は残りの巡回コースを二人で回るぞ」と村田巡査部長は言い、「はい」と俺は返し、その場を離れようとした時、「にゃあ」と泣き声がした。俺達は声がした足元見ると、二人とも同じタイミングで、「何だこりゃあ」と声を上げた。足元には三毛猫が佇んでいて、背中には何やら小さい宅配用の正方形のバッグを背負っている。「うにゃあ」と再び三毛猫は鳴き、懇願する様な目で俺達を見上げた。どうやら道を塞いでいる俺達に退いて欲しいらしい。俺が道を譲るため端に移動しようとした時、「おや、君は何処から来たのかなw、このバッグは何かなwおーよしよし」と部長はしゃがみ、猫撫声をしながら、手慣れた手つきで三毛猫の頭を撫でる。部長は家に二匹猫を飼っていて、スマホのホーム画面には飼っている愛猫の画像にしている程、筋金入りの愛猫家。そして、部長が猫とコミュニケーションをする時に使う猫撫ボイスは、いかつい40過ぎのオッサンから発せられるため、凄く不気味だと言うのが署員の中でもかなり有名な話だ。俺は派出所に餌目当てで通って来る地域猫と戯れている部長を年がら年中見ているので、今は何も感じない。「部長、その子バッグを背負っているみたいですが、猫って仕込めばおつかいとか出来るんですか?」と俺は愛猫家の部長なら分かるだろうと踏んで尋ねた。「俺はかれこれ、愛猫歴25年だが、おつかいをする猫なんて見た事が無い、だが、実際にこうして目の前にいるんだから、相当、賢ければするんだろう」と部長は言いながら三毛猫の背負っている宅配バッグの蓋に付いているマジックテープを手をかける。「部長!、まずいですよ!」と俺は部長に苦言。「大丈夫だよ、中身を確かめるだけだ、万が一という事もある」と部長は意に介さずベリベリと音を鳴らせながらバッグを開けた。「ほう・・、どうやらこの子の飼い主は裕福な様だ」と部長が感想を漏らす。俺もすかさずバッグの中を覗くと、セレブ御用達のプラチナハンバーガーの紙袋が入っていて、何ともいえない香しい匂いがした。「あっ!ごめんねw、取らないよw」と部長が突然言い、丁寧にバッグの蓋を閉める。三毛猫を見ると耳が後ろ向きになり、尻尾を膨らませてパタパタと上下に振っていて、あのミケと名乗った少女の顔が何故だか浮かんだ。三毛猫は部長からやっと解放されて、トコトコと歩き始め、俺の前を横切るとき、ジロっと一瞥をして路地の先に消えて言った。「よーし!俺も飼い猫に仕込んでみるか!」と部長は張り切る。「本当ですか?w、期待して待ってますよw」と俺が言い「任せとけ!、出来たら派出所におつかいでハンバーガーを持ってこさせてやる!」と部長は意気込んだ。マジか?、絶対無理だろうwと思いつつ、俺は部長と巡回を開始した。

 

 一週間後、今日は非番の日。あの日、起きた出来事が頭から離れず、俺は再び例の路地に来た。夜間と違って、幾分か不気味さは薄れている。俺はグイグイと突き進み、消えた路地の箇所まで来る。「やっぱり無いか・・」と俺は思わず呟く。目の前には無情にも建物があり、路地の影も形も無い。「おっかしいよな・・、確かに路地が続いていよな・・くそっ!」と俺は建物の壁を蹴って八つ当たりをする。すると、「ギギギギギ」と音を立て建物の壁だと思われた物が傾き、最後には、「ドシン」と振動を鳴らし倒れた。「あった・・・」と俺は言う。目の前にはあの日、見た路地が続いていた。俺は倒れた建物だと思われた物を触れて調べるとベニヤ板を使って表面を精巧に作られたイミテーションだった。「おい、おい、何だよこれ・・」と言い、俺は高鳴る鼓動を感じつつ、路地を突き進む。そして、奥は広い空間が広がり、綺麗さっぱり何も無くなっていた。俺は辺りを見回し、何かないかと注意深く観察をする。「あれから一週間も経てばそりゃあ無理か・・」と俺が半ば諦めかけたその時、「くしゃっ」と音と共に何かを踏んだ感触がした。俺は足をどかし、踏んだ物を拾い上げる。それはチケットだった。「化け者による化け者だけのコスプレイベント・・」と俺はチケットに記されていた文字を読み上げる。あれから個人的に調べたが、この場所に対しての許可申請は無かった。つまりあの日の夜に行われたイベントは違法だったという事だ。これからどうする?、署に報告して正式の捜査をしてもらうか?、でも、あの日のイベントを目撃しているのは俺だけだ・・、そうだ!、あのイミテーションの壁を見てもらえれば俺の話しを信じてもらえるんじゃないか?、よし!、早速行動だ!。俺は来た道を戻ると、「あれ?」と声を上げる。先ほどまであったイミテーションの壁が跡形もなく無いのだ。「おい、おい、どういう事だ!、あんな大きい物が直ぐ無くなる筈ないだろう!」と俺は声を荒げ、辺りを見回す。しかし、何処を探しても見当たらない。「くそっ・・何だよこれ・・」と俺が途方に暮れて、路地の先を眺めると、何かが近づいて来た。それはあの日に会った三毛猫だった。

 

 三毛猫は俺の前まで来るとくるりと方向転換して背中を見せ、振り返り、「にゃあ!」とひと鳴きをする。「俺に、バッグを開けろと言うのか?」と俺は三毛猫に尋ねた。すると、三毛猫は「にゃあ」と鳴き、そうだと答えている様だ。俺は慎重にバッグを開けると、あの日の様にセレブ御用達のプラチナハンバーガーの紙袋と便せんが入っていた。まずは便せんを取り出し中身を見る事にする。中身はこうだ、【熱心な警察の方へ、その節は申し訳ありませでした、しかしながら人にはそれぞれの相応の分があり、あなたは領分を越えて危険を冒しています、今回はハンバーガーで手打ちにして、あの夜の事は夢と思って忘れなさい、主催者より】と書かれていた。「はは、随分と挑戦的な手紙じゃないか!、俺がたかだがハンバーガー、一つで引き下がるとでも?」と俺は言い、ハンバーガーが入った紙袋を取り出し、地面に叩きつけようした。その時、「うにゃあ!」と三毛猫が鳴き上を向き、俺も釣られて上を向く。「はっ?な、な、何だありゃ・・」と俺は目の前に広がる光景に驚愕する。ビルの屋上に先ほどまで探しても見つからなかった、イミテーションの壁が屋上にいる女性らしき人物から伸びた太い尻尾の様なものに巻かれて宙に浮いていた。その人物は何の躊躇もなく屋上から飛び降りて、あの高さら飛び降りれば相当な衝撃と音が出るはずが無音で、目の前にふわりと着地。その人物はあのイベントで主催者と名乗った女性に間違いなかった。あまりの出来事に茫然自失になり、思考停止していると、「あら、あら、やっぱり説得は難しいわね・・、所長、困っちゃうw」と主催者は所長と名乗り言う。「だーから言ったにゃあ!、まどろっこしい事はしないで、バチボコにすれば良かったにゃあ!」と俺の下の方から聞き覚えがる声がした。俺は恐る恐る下を覗くと、「おい人間!、あたいの事を覚えているかにゃあ!」と三毛猫が人の言葉を話す。俺は膝の力が抜けて、へなへなとお尻を地面に付け、「あ、あ、猫が喋った・・」と辛うじて言った。俺はガタガタと体を振るわせて、事態を見守っていると、「どうするにゃあ?」と三毛猫が所長に打診。「そうね・・現役の警察官なら何かと使えるでしょから、仲間に引き入れてしまいましょうw」と所長は俺への処遇をあっさり決めた。「あの・・仲間にするって、どういう意味ですか?」と俺は所長に尋ねる。「言葉の意味そのままよ、あなたには私たちのために働いてもらいます、まあ、断っても良いけどw、その時は」と所長は何かを言いかけて止めた。「その時はって何ですか?、教えて下さいよ!」と俺は懇願。「その時はこのど忘れ薬を無理やり飲ますにゃあ!」と三毛猫が小瓶を咥えていた。

 

 「な、何ですか?それ!」と俺は恐怖で顔を真っ青になりながら言う。「あら、あら、可哀そうw、記憶が無くなる薬よw、自分の名前も綺麗さっぱりよw」と所長は俺の反応を楽しんでいる様だ。「さあ、どうするにゃあ!、記憶をなくして赤ん坊になるか、あたい達の仲間になるか、どっちにゃあ!」と三毛猫が俺に選択を迫った。「え、どっちって・・くそっ、嫌だ」と俺の警察官としてプライドが脅迫に屈する事を拒んだ。その様子を見た所長はくすっと少し笑い、「あら、あら、仕方が無いわね、あなたにもメリットがあるお話をしましょうか」と言う。「メリット?」とすかさず俺は返す。「そうよ、メリットがあなたにあるのよ・・この自治体、妙に未解決事件が多くない?」と所長が俺に質門をしてきた。「えっ、あっ、確かに・・都心の自治体の中で群を抜いて多いです・・それが?」と俺は所長の質問に素直に答える。「その未解決事件はね・・大半が私たち化け者が関わった事件なのよ」と所長が言い、「化け者ってあなた達の様な存在の事ですか?」と俺は言った。その言葉を聞いた所長は「ご名答!、察しが良くて助かるわw」と俺の事を大絶賛し、「私の仲間になれば、化け者の情報をあなたに提供出来るわ!」と言う。「情報提供は助かりますが・・あなた達の様な存在を法で裁けるとはどうしても思えませんが・・」と俺は返す。「その点は大丈夫よ、化け者は化け者の法で裁くから大丈夫!」と所長は自信満々に答えた。「化け者の法?、俺の存在が必要ですか?、法が有るのならそちらで捕らえれば良いじゃないですか?」と俺はイマイチ要領得ない話に困惑。「あら、あら、話しを端折り過ぎたわねw、未解決事件は厳密に言うと、人間と化け者、双方が関わって起こした事件が大半なのよ・・私たちは化け者を捕らえる事は出来ても、人間は出来ないのよ」と所長は言った。「つまり、俺達は人間を捕らえて裁く、あなた達は化け者を捕らえて裁く、そして事件を解決するという事で良いですか?」とようやく所長の意図が分かり確認をした。

 

 「そうよ、その通り!、互いに持っている情報を共有し合って、この自治体の事件を解決しましょう!」と所長は尻もちを付いている俺に手を差し出す。俺は差し出された手を握り起こしてもらい、「俺一人だけじゃ、意味ないんじゃないですか?」と俺は所長に言った。「あら、あら、心配はご無用よw、あなたの所属している署の署長さんとは古くからの付き合いがあるから、彼に言って専門部署を創設して貰い、あなた達の所からあなたを含めた数名、私達の方からも数名出して、捜査をするのよ!」と不敵な笑みを所長は見せる。「そうですか・・最後に、うちの署長とお知り合いなら、こんなまどろっこしい事をしたのは何故です?」と俺は少し腑に落ちない点があり尋ねる。「元々この構想はあなたとは関係なしに署長さんと進めていたわ、それでね、化け者と対峙する人間を選ぶのは私に一任をされていたのよ」と所長が衝撃の事実を語った。「えっ・・ちょっと待って下さい・・これはいつから仕組まれていたんですか?」と俺は背筋に冷たいものを感じた。「始めっからにゃあ!、お前の派出所に猫が来てるにゃあ?」と突然下から三毛猫が会話に入って来る。「来てる・・茶虎の猫が一匹、部長が凄く可愛がってる・・」と俺は三毛猫に返す。「その茶虎はあたいの娘にゃあ!、娘が各地の派出所に行って目ぼしい人材をピックアップしていたにゃあ!」と誇らしげに三毛猫は言った。「あの茶虎の猫・・スカウトだったのか・・」とガクと膝をつく。「あら、あら、猫にスカウトされたのがそんなにショック?w、あなたは合格!、週明けには署長さんから話があると思うから頑張ってね!」と所長は俺の背中を叩いて鼓舞をし、「それじゃあ、縁が有ったらまた会いましょうw」と所長は再び空高く飛んで、ビルからビルに飛び移りいずこかへ去った。そして、「まあ、危険な仕事だけど、頑張るにゃあ!」と三毛猫は俺の拳に頭突きをして、トテトテと歩き、路地の奥に消えた。一人と取り残された俺は、矢継ぎ早に嵐の様に過ぎ去った出来事に、頭の整理を追いつかず、茫然として、プラチナバーガーの袋に目が止まる。俺はおもむろに地面に胡坐をかき、紙袋を開けてハンバーガーを取り出し、ひとかじり・・、「美味いなこれ」とぼそっと呟いた。

 

 

 

 

 今回ご紹介する曲は、作詞作曲、ピアノをまらしぃさん、アレンジとミックスをKOUICHIさんボーカロイドエディッドをびびさんによるSnowMix♪です。

 

 しんしんと降り雪が降り積もる静かな夜、彼女はやって来た。それは夢なのか?、魔法の音楽の奇跡が今始まる・・!。奇跡の音楽の力で起こす一夜限りの冒険を初音ミクさんが歌います。

 

 本曲の題名、SnowMix♪は雪の精霊である雪ミクさんが起こす奇跡の魔法の言葉じゃないかと自分は思いましたよ。

 

 

 

 

 王道ファンタジーの曲って感じで良かったです!。不思議の国のアリス、映画・ラビリンス/魔王の迷宮、などの短期間の異世界冒険譚に通じる面白さがある曲ですね!

 

 本曲、SnowMix♪は、大人の聴き手には童心に帰りあのころの夢を、子供の聴き手にはまだ見ぬ夢を見させてくれる素晴らしい曲だと思いますので是非!、本動画を視聴して聴いてみて下さい!

 

 

お借りしたMMD 

Tda様より

Tda初音ミクV4XVer1.00

 

ニコニコ大百科様より

初音ミク