煮干しの一押しVOCALOID曲

VOCALOIDの話題や気になった事を書こうと思います

されど一向に生活は豊かにならずなVOCALOID曲

 

 こんにちは こんばんは 煮干しです

 

 ロシアによるウクライナへの越境攻撃が激しさを増し、奮闘して膠着状態を維持しているウクライナですが、慢性的な弾薬不足並びに兵員不足がここに来て表面化をしている様です。ウクライナは手をこまねいて入る訳ではなく、弾薬不足は欧米各国へ強力に支援を求め、徴兵を従来の27歳以上から25歳まで引き下げる事によって兵員の補充を試みたりして、問題の解決にあたっています。しかしながら、弾薬及び兵員不足状態は当分続き、苦戦を強いられる模様です。今回の顛末により、ロシア伝統の大量の物量と人海戦術によるごり押しは、近代戦でも尚、有効だという事を世界は目撃してしまい、欧州各国は徴兵制を復活を示唆し、イギリスのスクナ首相は選挙前に徴兵制を提案するなど、軍拡競争を促す結果を招いてしまいました。世界大戦が近いのかと言われれば、必ずしもそうではなく、ロシアと正面切って争う姿勢を明確にしている国は今現在はありませんし、ロシア絶対殺すガチ勢のポーランドですら様子見で、ウクライナと似たような境遇のジョージアはスパイ法案(国外から20%以上の出資されている団体やメディアは外国勢力のために働く組織と登録する義務)を成立させる動き、つまり、対ロシア姿勢を押している主な団体は国外から支援を受けているので排除する動き、要するにロシアとは積極的に争わない方向へと舵を取りつつあります。一層混沌として、この先どうなるか分かりませんが、世界を俯瞰的に見れば、中国及びロシアに接する国々に騒乱が頻繁に起きていて、ウクライナはその一つにすぎず、日本も例外でなく、ロシア中国連合対アメリカ連合の対決姿勢が醸成されつつある今日この頃、どうやら世界情勢に益々目が離せない日々が続きそうです。

 

今回のお品書きになります

 

 

煮干しがお送りするちょっとした物語

 

 まず始めに、この物語はフィクションです。物語の中に登場する個人名、団体名、会社名は架空の物であり実在する個人、団体、会社とは関係ありません。

 



 言葉を理解し、人の姿に化けれる化け者たちと八百万の神様が跋扈する稲荷歓楽街。その歓楽街の西側に位置するラブホテルがひしめき合う様に立ち並ぶ一角の通りを俺は歩いていた。ここは通称枕通りと言われており、ムササビ姉妹とその手下が仕切っていている。ムササビたちは、ここでの情事を完全に秘匿にするために、枕通りの入口には検問所が設け、一切の私物を預けないと入る事が出来ない仕組を作った。そのお陰で、ホストやホステスが稲荷商工会規則で禁じられている枕営業を憂いなく行い、只ならぬ関係の男女が堂々と密会など、タブーとされている行いが咎められない無法地帯の様な場所になる。そんな、この通りを歩く人々は基本、二人組のカップルで、単独一人で歩いているのはパパ活路地でパパ活をしている者なのは周知の事実。ひょんな事から男から女性になった俺を、すれ違う度に俺を見下したような目を向けるのは当然の帰結な訳だった。俺はそんな視線を気にせず目的に向かう。煌びやかなネオンで着飾ったラフホテルから放たれる様々な光で、カラフルに照らされる通りを進み、枕通りのおよそ中央ら辺にそれは有った。パパ活路地だ。約三メートル弱位の広さがあるラブホテルとラブホテルの合間にある路地に、一定の間隔で並ぶ若い女性たち。俺は彼女たちのその異様な仕草に、立ち止まり躊躇した。それは、彼女たちが何をする訳でもなく、真っ直ぐ前を見たまま立ち尽くしているからだ。まあ、枕通りに入るにはスマホを含めた一切の私物を預けないといけないので、時間を潰す手段がないから仕方がないのは分かるが、異様なのは変わらない。俺は意を決してパパ活路地に入り、一定間隔に並ぶパパ活女子の一瞥を受けながら最後尾に並ぶ。手持無沙汰で何かをやって時間を潰したいところだが、生憎、他のパパ活女子同様、所持品を預けているので、ラブホテルの壁を見続けた。数分も経つとパパ活女子に声を掛ける男が数人現れ、何回かの会話でパパ活女子は男の腕を組み、パパ活路地から出て行く。俺はその様子を見て、ターゲットはいないな・・・と心の中で呟く。俺は有る目的でパパ活女子に偽装している。それは、つい最近の事だが、パパ活女子がラブホテル内で一服盛られて失神するという事件が起きた。被害者の彼女たちは今も意識が戻らず、失神させた原因が俺の上司であり雇人で化け者の化け狐である所長が関係していた。彼女の子飼いのタヌキ研究室で試作段階のエナジードリンクがあった。設計通りなら一日働いても疲れ知らずの優れものだったが、体内のエネルギーを数分で燃やし尽くして栄養失調状態にする恐ろしいものが誕生してしまう。あまりにも恐ろしい代物なので、厳重に保管し、後に処分予定の矢先に起きたこの事件。件のエナジードリンクを飲んだ治験者と同じ症状のパパ活女子を見て、所長は早速、保管していたエナジードリンクを確認。保管していたエナジードリンクの数は全然合わなかった。そこで所長は秘密裏に部下である俺や同僚の化け者で化け猫のミケ、それに今回の作戦に必要な技術を持っているミケと同様の化け猫であるサバ子の三人に指令を発令した。目的はエナジードリンクの回収と横流し犯の特定。俺たちは枕通りのラブホテルにある防犯カメラのデーターが集約しているデーターサバ―から恐らく犯人と思われる男を特定し、後はパパ活路地にて、その男が現れたら俺がミケとサバ子が待機しているラブホテルの一室におびき出す段階まで来たのだ。数人の男たちは、防犯カメラの男とは似ても似つかない・・・、俺は何だかホッとしてため息を付き、おもむろに上を見上げた。丁度、満月がラブホテルとラブホテルの間に鎮座し、夜間飛行している飛行機が赤い点滅を繰り返しながら横切る。こんな所じゃなけれが少し感動をして浸る事もあったであろう・・・。俺は再び真っ直ぐ前を見て咳ばらいをした。俺の名前は志村、神様の気まぐれで女の体になり、化け者と共に生きている者だ。

 

 あれから、数人の男が入れ代わり立ち代わりパパ活路地に入って来て、パパ活女子を値踏みしたようなやらしい視線を向けた後、交渉に入り互いの希望に合致すると腕を組んで出て行く・・・。そんな光景を見続けて流石にうんざりしていると、突如、「志村さん!、聞こえますか?」と俺を呼ぶ声。俺はキョロキョロと辺りを見回し、突然の挙動に周りのパパ活女子が不可解な表情をした。気のせいかと再び前をじっと見始めたら、「志村さん!!、サバ子です!、あなたの髪留めの機能に骨伝導スピーカーが仕込んでいて、それで声を掛けてます」とサバ子の声が頭に響く。俺は、「うおっ?」と声を出しビクッと体を揺らす。再びの挙動不審な行動に、流石のパパ活女子もヒソヒソと隣同士で俺をチラチラを見ながら何かを話し始めた。俺はいたたまれず、パパ活路地から一旦出て、人気が無い場所まで歩く。パパ活路地より更に狭い路地に入り、「もしもし?、サバ子さん?」と独り言のように呟く。すると、「あっ!、志村さん、ごめんなさい、先程のエレベーターで説明し忘れてまして・・・」と申し訳なさそうな声が返って来る。俺はすかさず、「別にいいよw、それより何かあった?」とサバ子に尋ねた。サバ子は少し上ずった声で、「えっ!?、特にないです・・・w、しいて言うなら志村さんはパパ活路地に入って来た男を見るだけで大丈夫です、髪留めの映像からターゲットの確認はこちらがしますので!」と答える。俺はフフッ少し笑い、「そうなんだw、もっと早く言って欲しかったなw、真剣に確認をしちゃったよw」と記憶も曖昧になっていたので内心ほっとした。俺は背伸びをして、「良し!、任務に戻りますか!、じゃあ、確認の方をよろしくw」とサバ子に言い歩き出そうとした時、「ちょっと待って下さい、先輩!、早めに謝った方がいいですよ?」とサバ子があちらにいるミケに仲直り促す。俺の頭に不明瞭なミケの声が聞こえ、何となくだが文句を言っているニュアンス。俺はその声に口の端が緩み、「ミケ!!、さっきの事・・・気にしてないから!、援護頼むぞ!」と言った。すると、「何にゃあw、お前がそこまで言うなら、あたいも水に流してやるにゃあw、油断せず気を付けるにゃあ!」といつものお調子者が帰ってきた。俺はフフっと笑い、「おう!」と返しパパ活路地に戻った。

 

 それから四日の月日が流れる・・・。いつもの様に俺たち三人は、昼間はそれぞれの普段こなしている通常の業務を軽めにこなし、日が落ちると枕通りに行き、俺はおとり役としてパパ活路地に向かい、ミケとサバ子はラブホテルの一室で待機をする。意気揚々とパパ活路地に差し掛かると、俺は唖然としてしまう。何故なら、いつもなら横一列に並んでいたパパ活女子たちが一人しかいからだ。俺は戸惑いながら小声で、「おい!、パパ活女子が全然いないぞ・・・」と呟く。すると、俺の前髪にある髪留めの集音マイクで声を拾ったのか、「こちらミケ、映像であたい達も確認したにゃあ!」とミケの声が頭に響いた。俺はすかさず、「何で今日はこんなに少ないんだ?、パパ活女子同士の決まり事で定休日とかあるのか?」と囁くように言う。少し間を置き、「恐らくだけどにゃあ・・・、所長の話し合いが首尾よく進んでいる証拠にゃあ、ホストに無理な売掛金を科せられていた女の子は解放されたから激減したにゃあ」とミケが己の予想を返してくる。ミケの予想に俺は全くその通りだと同感だったが、ある問題が頭に浮かぶ。俺達が追っているターゲットの男がこの状況で現れなくなる恐れと言う問題だ。そうなると作戦は暗礁に乗り上げてしまう。俺は声を潜めながら、「どうする?、作戦を続行するか?」とミケたちに確認をした。骨伝導スピーカーから向う側のミケとサバ子のボソボソと聞き取れない話し声が数秒続いた後、「志村、どのみちスマホを取り上げられているこの状況では所長に連絡も出来ないにゃあ・・・、ここまで来たからには続行して、空振りに終わったら所長に報告して指示を仰ぐにゃあ」と二人の決断をミケが言う。俺は、「そうだな・・・、今日は通常通り作戦を行なおう」と同意。間髪入れず、「じゃあ志村さん、今日も油断せず頑張って行きましょう!」とサバ子のエールが頭に響き、「了解」と俺は返しパパ活路地に踏み込んだ。いつもの様に大勢の中に入り込むとは違い、ただ一人立っている所に並ぶのは少し緊張する。一定の距離で横に並び、正面のラブホテルのピンクタイルの数を数えようとした時、「ねえ?、あんた女子大生?」と隣のパパ活女子が突如俺に声を掛けきた。俺は、「はえっ?」と間抜けな声を上げ、咳ばらいをして、「いえ、違いますけど、あなたはそうなんですか?」と尋ね返す。隣にいたパパ活女子は、「そうよ、他のパパ活女子と違い私は将来の事を真剣に考えてやっているの」と異不動堂。彼女の迫力に押され気味になりながら、「あの・・・、でも体を売るって言うのはどうかな?」と恐る恐る言う。隣のパパ活女子はキッと睨み、「あなたいい?、奨学金という借金を背負って社会人になる事がどんなに地獄か知っている?、裕福な家庭で生まれた子達は着々と資産形成をしてるなか、奨学金の返済に追われて、どんどん差が開き、気が付いたら希望もなくだらだらとただ生きている・・・、そんな地獄を味わうくらいなら貞操が何よ!」と怒鳴る。彼女の声がラブホテルとラブホテルの壁に反響し、まるで貧困女子たちに囲まれて言われている気分だ。所長が言っていた貧困女子のパパ活女子を何となく擁護していた気持ちを何となく分かった気がした。俺は愛想笑いをして、「ハハ・・・、ゴメンなさい、小遣い欲しさで最近始めたばかりなのでそこら辺の事情を知らなくて・・・」とパパ活女子に謝る。パパ活女子は、「ちっ!、売女が・・・」と毒づく。俺はお前もそうだろうがと喉元まで出かかったが、呑み込み押し黙った。

 

 気まずい雰囲気の中、隣にいたパパ活女子はパパ活路地に入って来た男と交渉し早々とラブホテルへ腕を組みながら行く。ようやく気が休めると安堵してしていると、「なんや!、今日はごっつ少ないなw」と大きな男の声がした。俺は咄嗟に声がする方へ視線を向けると、スキンヘッドで歳は50位のサラリーマン風の男が立っていてる。そして、「志村さん!、ターゲットの男です!、気合を入れて私たちのいる部屋に誘い込んでください!」とサバ子の声が頭に響く。俺はめい一杯の笑顔を作り、男の向けると、いやらしい笑みを浮かべながらこちらへ接近。遂に目の前まで来ると俺を目踏みする様な目つきで、「あまり見かけへん面やな?、最近始めたんか?」と尋ねて来る。俺はすかさず、「はいw、そうなんです!」と気立てよく返す。男はニヤリと薄ら笑みを浮かべ、「ビギナーは嫌いやないでw、ほな、大人ナンボや?」と謎のワードが出て来た。恥ずかしながら、今日まで誰一人、俺に交渉を持ちかけて来た男は一人もおらず、内心パニックになり、辛うじてポーカーフェイスを維持していたが、どう返すか決めかねていた。大人?大人って何だ?、こんな事ならさっきの子にパパ活用語を聞けばよかった・・・。俺が答えあぐねていると、男が苛立った表情になり、「どんくさい奴は嫌いや・・・、姉ちゃんとやるには幾らや?って事や」と俺がビギナーで何も知らないと思ったのかご丁寧に言い直して再度、尋ねて来る。俺はようやく意味が分かり、「あっ、そういう事w、あっ、じゃあ五万円です」と抵当に値段を提示、すると、男は鳩が豆鉄砲を食ったような表情になり、「がっはははw、これは豪気な姉ちゃんやでw、相場はだいたい二万円と言った所やのにw、ええでwええでw、交渉成立やw」と了承した。男は強引に俺の腕を組み歩き出し、「ワイの削岩機で昇天させたるさかいw、楽しみにしたってやw」とゲスな笑みを浮かべ、俺は顔を引きつりながら内また歩きで愛想笑いする。作戦に従いミケとサバ子が待つ部屋に向かい、204号室のドアの前に着く。すると、突如、「先に男を入れるにゃあ!」と頭に響いた。俺はニコリと笑顔になって、「お先にどうぞw」と入室を促す。男は少し戸惑う仕草をして、「ほうか?、ほな、入るでw」とギラギラした欲望を含んだ笑みを返しドアを開けて中に入る。男が一歩踏み出すと、三毛柄の猫とサバ柄の猫が男の足に絡み、「なっ!?、何でラブホテルに猫がおるねん!?」と驚く。男は二匹の猫に足を絡まれてバランスを崩し、部屋の絨毯に顔から前のめりに倒れると、三毛猫とサバトラ猫が空中で一回転すると同時に、「ボフッ」と音と煙を出し、三毛柄の耳と尻尾を携えた黒髪でツインテールのメイド服の女性とサバトラ柄の耳と尻尾を携えたOL風の女性が現れた。二人は即座に男の背広を脱がせ親指と親指に結束バンドで固定する。更に、起き上がらせ、部屋に備え付けの椅子に両手を後ろにした状態で座らせた。「オッサンw、拷問タイムにゃあw」とメイド服の女性が薄ら笑みを浮かべながらベルトで固定し、OL風の女性は男の脱がせた背広を調べ始め、何やら取り出し、「これは・・・例のエナジードリンク!、これで確定ですね、後はどこから仕入れたか聞き出すだけです」と言う。メイド服の女性がミケ、OL風の女性がサバ子、先程から骨伝導スピーカーで会話していたのはこの二人だ。俺は役目を終え、安堵しながらベッドに腰を掛け、「はあ・・・緊張した・・・」と溜め息をつく。サバ子がニコリと笑い、「お疲れ様です志村さんw、後は私たちの仕事ですから任せて下さい!」と大きな黒いトランクケースの中に入っていた例の黒い小箱を手にして浴室に入って行った。ミケはサバ子がいる浴室を見ながら、「久しぶりに見るにゃあw、サバ子の拷問は芸術的にゃあw」とニヤニヤと笑い、「何や!?、お前ら美人局かいな?、拷問って何や?」と椅子に固定されて身動きが出来な男があれこれ質問をし始めた。男の問いに俺たちは一切答えず、サバ子がゴム手袋をし状態でバケツを手にして出てくる。遂に始まる拷問に、蚊帳の外である俺も何だか妙な緊張感を感じ、拷問中は外で時間を潰そうかとよぎったが、ここまで関っているのに逃げ出すのはどうかと思い、全てを見届ける決心をした。サバ子がバケツを男の足元に置くと、靴を脱がせ更に靴下を脱がせ素足を晒した状態にする。男は先程の不遜な態度はどこかへ消え、「止めろや・・・、今どき拷問なんか流行らへんで?、なあ?」とオロオロと懇願し、「オッサンw、観念するにゃあw」と邪悪な笑みを浮かべたミケが男を絶望の表情に変えた。

 

 20分後・・・、「ああ・・・、ええで、ええでw、そこそこw」と男は悦に入った表情を浮かべていた。サバ子はローションまみれの男の素足をマッサージをしていて、手慣れた手つきでツボを刺激し、「ああ・・・、お客さん、土踏まずの裏が張っていますね・・・胃の調子が悪いでしょう?」と男に尋ねる。男は頷き、「せや、最近は串カツを数本食べただけでも胃がもたれるねん・・・、若い頃は仰山食べても何ともなかったんやのに、年は取りたくないもんやな・・・」と考え深げ。俺はその状況に我慢が出来ず、「ミケーーー!!、何だこれは?、拷問じゃなくて足つぼマッサージじゃないか?」とミケに説明を求める。ミケはヤレヤレといった仕草をし、「かーこれだから拷問素人はw」と俺を小馬鹿にした。俺はムカッとして、「やかましわ!、普通は拷問素人だろうが!、逆に玄人だったら怖いわ!」と反論をする。ミケは尚も小馬鹿にした態度で、「黙って見ていろにゃあ、サバ子の芸術的な拷問術は一見の価値があるにゃあ」と言う。そこまで言うのならと大人しく俺は見る事にする。サバ子は相変わらずマッサージをしていて、一向に聞きだす素振りが無い。 足の指の付け根が有る部分にマッサージに入り、サバ子がおもむろに口を開け、「お客さん、随分と足を酷使していますね・・・、これは働き者の足ですね」と言う。その瞬間、ミケの表情が変わり、「始まったにゃあ・・・」と呟く。俺は更に注意深く見守っていると男の表情が真剣な顔に変わり、「足つぼで分かるもんやな・・・、営業職で今まで酷使したんや・・・」とぽつぽつと話し始めた。サバ子はマッサージを続けなら、「足を見れば分かりますよ、かなり長い月日を酷使しないとこうはなりません・・・、こんな働き者の足を持っているお客さんが何でまた?」と事情を尋ねる。男は沈黙の後、「ワイな・・・、氷河期世代やねん」と言う。氷河期世代、某国で起きた大手投資銀行の倒産から始まった未曾有の不景気の時に就職活動を強いられた世代の事だ。男は口を開き、「酷かったで・・・、大卒のワイでも何百社受けても内定が貰いないねん・・・」と当時を思い出したのか辛い表情。サバ子は足の親指を人差し指で作った拳で刺激しながら、「噂程度ですが聞いております」と返す。男は目を瞑って、「来る日も来る日も面接に明け暮れていた時や・・・、面接官がワイに何て言ったと思う?、これも世相やから諦めい、君たちの犠牲は社会貢献や、きっといつか報われるやで?」と目を開きサバ子を見る。サバ子は少し迷いながら、「それは・・・酷いですね・・・」と男の辛い体験に同情を寄せた。すると、男は手を振って、「ちゃうねんw、それはひどい話じゃないねんw、世間知らずの当時のワイが間抜けだったという話やw、不覚にも当時は納得してしまったんや・・・」とサバ子に向ける表情が少し親しいものに向ける表情になりつつあった。サバ子は頭を下げ、「失礼しました、それで・・・それからどうなったのですか?」と話の続きを促す。男はため息を付き、「ワイはそれから、まあ、今でいうブラック企業なんやけど・・・就職し、営業職として汗水流して働いたんや、そんで60の還暦の背中が朧げに見えてきた時に増税の嵐や!、社会福祉が足りない?、年金が足りない?、ふざけんなや!、ワイは遥か昔に人生を犠牲に社会貢献したんやぞ?、次はお前らの番や!あほんだら!、もうあほらしい!!」と声を荒げる。いよいよ、俺たちの知りたい情報が出てくる気配がしてきた。声を荒げたまま男は、「もう限界やと思ったその日、ワイは会社に辞表を叩きつけて、気が付いたら新幹線に乗っておった・・・、土地勘が無いワイは方々を彷徨い、稲荷歓楽街に流れ着いたんや・・・」と言う。サバ子は脛からふくろはぎを上から下に往復するマッサージをしながら、「稲荷歓楽街に流れ着き、どうしてパパ活女子を失神させる事になったのですか?」と男に尋ねた。男は少し戸惑い、「それは・・・、有り金が無くなり、いよいよ死ぬしかないなと思っていたらな、変な女に声を掛けられたんや」と言った瞬間、「イタタ!」と男が苦悶の表情を浮かべ、「失礼しました・・・つい力が入り過ぎたようです、続きをどうぞ」とサバ子が謝罪をして話の続きを求める。男が、「気にする必要ない無いでw、イタ気持ち良かったでw、話の続きをしようか・・・」と話の続きをしようと口を開いた刹那、部屋のドアが開き、「私も立ち会わせてもらうよw」とビヤダル体系に玉ねぎの様に髪を束ねサングラスを掛けた年配の女性が入って来た。

 

 突如登場したのは枕通りを仕切っているムササビ姉妹のどちらかだ。ミケは立ち上がり、「姉御!?、どうしてにゃあ?」と驚く。その突如現れた来訪者を見た男はケタケタと笑い、「ワイに話を持ってきた奴はこいつやw」と言った。男の発言をきっかけに部屋中を殺気がざわっと充満し、ミケとサバ子が即座に戦闘態勢。ムササビ姉妹のどちらかは意に返さず、「それで、どうしてパパ活姉妹を失神させたのかい?」と男に尋ねる。ムササビ姉妹のその言動にミケとサバ子はお互いを見た後、ミケが口を開き、「あの・・・姉御、それはどういう意味ですかにゃあ?」と尋ねた。ムササビ姉妹のどちらかは、「どういう意味も何も、私は何も知らないからね、全てを知っているこの男に尋ねただけさ」とあっけらかんと答える。男は含み笑いをしながら、「あー・・・、奴の言っていた姉はあんさんの事かいな?w、言ってたでw、私の方が才覚も人望もある、姉よりもっと稼げると嘯いて(うそぶいて)いたわw」と衝撃の発言した。ムササビ姉妹の姉は、「嘘だ・・・妹が私を裏切る訳ない・・・」と明らかな動揺の様子。男は高笑いをして、「止めなはれw、本当は薄々気が付いていたやろ?、ワイがこのエナジードリンクを持ち込めるちゅうことは、あんさんの部下はグルっちゅう事や、現実逃避をしたいのも分かるけどなw、往生際が悪いで?」と遂に今回の事件の真実の一端が垣間見えた瞬間だった。ムササビ姉妹の姉は、無慈悲な男の発言で力なく膝をつく。男によって完全に心神喪失状態のムササビ姉妹の姉を横目に、「ちょっと待て、じゃあ俺たちは今回の主犯たちのいる真っただ中にいるのか?」と俺は男に確認。男はへらへらと笑い、「まあw、そういう事っちゅう訳やw、ご愁傷様やでw」と肯定した。その絶望的な状況に俺は震えていると、今度はミケは男の襟を掴み、「パパ活女子を失神させる目的は何にゃあ?」と問い詰めた。男はニヤリと笑い、「目的?、決まっているやん!、お金やお金!、パパ活女子は仰山金をため込んでいるんやでw、奴らは基本、銀行に預けへん、まあ、税金とかの関係でヤバいと分かっているんやろなw、ほんでタンス貯金をしているのが殆どやw、ワイが一服盛って失神している合間に、別動隊のムササビ部隊がお宅訪問してお金を頂くっちゅう仕組みやw」と目的をペラペラと答えた。ミケは激高し、「何て奴らにゃあ!!」と男を殴ろうとした時、「先輩!、ちょっと待って下さい」とサバ子が止める。ミケはイラついた顔しながら、「止めるなにゃあ!、サバ子!」と言う。サバ子は男を見て、「お金を取るだけなら、あなたが相手している時にムササビの別動隊が行けばいいじゃないですか?、わざわざ失神させるのは何故です?、余計に事件が明るみに出て厄介な事になりませんか?」と矢継ぎ早に尋ねた。男は真剣な顔になり、「ほう・・・流石やね、メイドの姉ちゃんと大違いやね」と返す。男の言い草にミケは激怒し、「おっさん・・・奥歯をガタガタいわしてやろうかにゃあ?」と拳を作る。俺は話が進まないと感じ、「ミケ、落ち着け・・・大事を話を聞いてからだ」とミケの拳を優しく両手で包んだ。ミケは不服な仕草をしながらも「分かったにゃあ・・・」と拳を下げて俺の説得に渋々了承した。男は口を開き、「失神させるのは本人が発見して発覚をするのを防ぐためやw、現にパパ活女子共は誰一人意識を戻ってないやろ?、家族とも疎遠の奴らやw、本人が自宅に戻らないと発覚はせえへんw、ムササビ連中の話しだと半年は意識が戻らないらしいで?、半年後に自宅に帰ったら腰を抜かすやろなw」と最後はいやらしい笑みを浮かべ、俺はその邪悪さに慄き(おののき)、「何て奴だ・・・」と言葉を失う。ミケはおもむろに男の胸倉を掴み、「お前!、パパ活女子が必死に貯めたお金を奪って何も感じないのかにゃあ?」と問い詰めた。相変わらず薄ら笑みを浮かべ、「ないよw、ワイは搾取される側からする側に回ったまでやw」と恥も外聞もない様子。ミケのこめかみに一瞬、血管が浮き出て、「このっ・・・」と言った直後、拳が男の顔面に向かった。しかし、サバ子がすんでのところで掌で防ぎ、「先輩、この男にはまだまだ聞き出せることがあるはずです!、ここは堪えて・・・」とミケをなだめる。俺もミケの肩に手を添えて、「気持ちが分かるけどさ、所長は制裁しろって言ったか?、違うだろ?、俺たちの仕事はエナジードリンク横流し犯を見つけるのが仕事だろ?」とミケを落ち着かせようと努めた。ミケはしゅんとして、「そうにゃあ、お前の言う通りにゃあ・・・、あたい達の仕事は横流し犯を見つける事にゃあ、こいつ制裁は所長に任せるにゃあ」と男の胸倉から手を放す。事件のあらましは分かったが、肝心の横流し犯が分からない。ムササビ姉妹の妹にエナジードリンクを提供したのは誰なのか?、俺たちが持っている材料では到底たどり着けない感じがした。サバ子はゴム手袋を脱ぎ捨て、「これからどうします?」と俺とミケに言う。どうするも何も皆目見当が付かない俺は押し黙り、ミケは少し考える仕草をして、「このオッサンを連れて、一旦撤収するにゃあ、所長なら何か良い考えがあるかも知れないにゃあ」と恐らく最適解であろう俺たちのすべき事を提案。俺とサバ子は無言で頷き、撤収準備に取り掛かろうとした時、「ガシャン」と音がした。

 

 俺たち一同は、音がした方を一斉に見ると、くの字に曲がった通気口の蓋が転がっている。「何にゃあ!?」とミケは驚きの声を上げ、「気を付けて!」とサバ子は警戒を促し、「ちょっと!、そんな備品でも高いんだよ!」とムササビ姉妹の姉はラブホテルオーナーらしい台詞を言う。面々が吹き飛ばされた蓋に意識を取られている中、俺は蓋が取れた通気口を注意深く見る。何やら黒くて小さいものが物凄いスピードでスッと壁を垂直に駆け抜けた。気のせいか?、いや!、間違いなく何かが駆け抜けた筈・・・。俺は「今・・・何かが通気口から出て来た」とミケとサバ子に見たものを伝えた。ミケは即座に警戒をしつつ、「志村!、本当かにゃあ?」と俺に確認。俺は頷き、「ああ、本当だ!、黒くて小さい何かが物凄い速さで駆け抜けた!」と返す。「先輩!、志村さんの言っている事は本当です、サバイバルゲームで索敵するために鍛えた私の聴覚に、何か小さいものがこの部屋をちょろちょろと動き回っているのを感じます!」と言ったサバ子のサバ柄の耳は忙しなく動いていた。ミケはキョロキョロと部屋を見ながら、「何者かは知らないが、出て来いにゃあ!!」と叫ぶ。すると、回転ベットの上にちょろちょろと何かが動いて止まる。俺は目を凝らしよく見たら、それはネズミだった。しかもただのネズミではない、背中に小さいバックを背負っているのだ。俺は驚きながら、「うおっ!?、ネズミ?、バックを背負っている?」と言う。俺が驚いてる中、ミケはネズミに近づきジーと見て、「お、お前はクマネズミのチュウタロウじゃなかにゃあ?、久しぶりにゃあ!、かれこれ二年ぶりかにゃあ?」と親しげに話す。ミケの問いかけにチュウタロウと言われたネズミは口元をもそもそ動かし、、「いえ、私は孫のチュウゴロウです」と答えた。ミケは驚く仕草をして、「ニャニャ!?、そう言えば、お前たちクマネズミの化け者は他の化け者と違って寿命は変わらないだったにゃあ・・・、チュウタロウは・・・御息災かにゃあ?」と心配する。チュウゴロウは首を横に振り、「祖父は眠る様に旅立たれました、晩年はあなたとの冒険をよく私に話してくれましたよ・・・」と言った。ミケの三毛柄の耳は前側に力なく折れ曲がり、「そうかにゃあ・・・あいつとはもう一度話したかったにゃあ・・・」と悲しい表情。チュウゴロウはそんなミケに、「祖父のために悲しんでくれてありがとうございます、本当なら思い出話しに花を咲かせたいのですが、今日は所長から頼まれてこれを持ってきました」とくるりと周り背中の小さいバックを見せた。ミケは目頭を拭い、「これは何にゃあ?」とチュウゴロウのバックを開ける。中に入っていたのはスマートフォンだった。ミケの掌にあるスマホを俺たちは見つめていると、突然振動共に呼び出し音が鳴る。ミケはスマートフォンをタップして、スピーカーモードに切り替え、俺たちは耳を澄ますと即座に、「あらあらw、所長よw」と俺とミケの上司で雇人にして今回の作戦を指揮してる化け者の化け狐の麗人の声がした。俺たちは一斉に、「所長!」と返す。スマートフォンのスピーカー越しから安堵のため息が聞こえ、「みんな無事で何よりよ!、まさか枕通りを仕切っているムササビ姉妹の妹が黒幕とわね・・・所長、驚いたわw」と言った。俺は所長の発言に驚きながら、「えっ!?、何で所長は知っているんです?」と尋ねた。スマートフォンのスピーカーからフフッと笑い声が聞こえ、「それはね・・・ホストクラブの話し合いが予想以上に早く終わったのよw、それで時間が空いたからタヌキ研究員たちの尋問を開始したのよねw、すると・・・あっさりと横流し犯が白状をしたのよ!」と驚愕の答えが返ってくる。「犯人はもう見つかっているのかにゃあ!?」とミケは口をあんぐり開け、「えっ・・・じゃあ私たちは何のために?」とサバ子は動揺し、「はは・・・、なんじゃそりゃあ?」と俺は呆れた。そして、スマートフォンのスピーカーから、「ごめんなさいねw、連絡したくてもミケたちは枕通りにいるでしょう?、だからチュウゴロウに頼んだのよw、でもその口ぶりだと私が辿り着いた答えと同じ答えを掴んだ様ねw」と所長は謝罪をしつつ俺たちの状況を把握した様だ。ミケは気を取り直し、「そうにゃあ、横流し犯の正体までは辿り着けなかったけど、今回の事件の大体のあらましは把握しましたにゃあ」と所長に正確な状況を伝える。スマートフォンのスピーカから微笑む笑い声が聞こえ、「あらあらw、ご苦労様w、じゃあ、悪いのだけど、緊急に抑えて欲しいものが有るのよ」と所長は追加の仕事を示唆。俺は即座に、「何を抑えるんです?」と尋ねた。

 

 スマートフォンのスピーカ越から、「実わね・・・、横流し犯の家を家宅捜索したら、ご丁寧に今回の犯行で稼いだお金の分配を決めた契約書が出て来たのよw、契約書の割り印から三枚の契約書の存在が分かったのね、残り二枚の契約書を破棄される前に抑えて欲しいのよ」と追加の仕事の指令が下る。ミケはまるで目の前に所長がいる感じで背筋を伸ばし、「了解しましたにゃあ、一枚はムササビ姉妹の妹が所持しているものと、このオッサンが持っているもの計二枚を必ず抑えるで・・・よろしいですかにゃあ?」と追加の仕事の確認。ミケの確認に所長は、「あら?、このオッサンという事は当事者の一人がいるのかしら?、ならそのオッサンの所持している契約書は私が回収するから、今その場で口を割らしてw」とさらりと恐ろしい事を言った。ミケは即座に、「了解しましたにゃあw、オッサン!、歯を食いしばれにゃあw」と満面の笑みで殴る仕草をする。男は慌てふためき、「ま、まちーなw、暴力反対やw、察するにあんたこの連中のまとめ役やな?、よっしゃあ!取引しようや!、なあ?」と先程の不適な笑みは消えて余裕がない愛想笑いを開始。男の取引の打診に所長は、「あらあらw、人間に取引を持ち掛けられたのはいつ以来かしら?、良いわよw、言ってみなさいなw」と了承した。男は安堵のため息を付き、「はは・・・、話が分かる御仁で良かったわw、契約書が有る場所を素直に歌うさかい、その代わりワイの安全を保障してくれや」と取引内容を言った。少しの間、沈黙が流れ、「いいでしょう」と所長の答えが返って来る。男はニヤリと笑い、「ほな、言うでw、稲荷歓楽街駅にあるレトロなコインロッカーや、番号は777スリーセブンやw、鍵は・・・、マッサージの姉ちゃん!、ワイの背広の内ポケットにあるから、そのネズミに渡してくれや!、よう分からんけど・・・それで大丈夫なんやろ?」と契約書のありかを言い、大胆にチュウゴロウを使いカギを渡す事を提案。その時、俺はこの男が化け者を見ても全く動揺していない様子に今更気づき驚く。俺でも慣れるには数ヶ月かかったのに・・・。俺は何となく、「あ、あんた、何でそんなに受け入れるんだ?、怖いとかこれは夢だとか、普通思うだろ?」と尋ねる。男はヤレヤレとせせら笑い、「ワイが経験した地獄に比べれば、動物が喋れる何て屁でも無いわw、氷河期世代を舐めんなやw、小娘のあんたには到底分からん境地やけどなw」と嘯く(うそぶく)。氷河期とは、その様な精神にしてしまう程、修羅場だったのだろうか?。男の提案に所長は、「あらあらw、酔狂な事は好きよw、チュウゴロウ!、お願いねw」とチュウゴロウに指示。サバ子は男の背広から取り出したコインロッカーのカギをチュウゴロウの背中にあるバックに入れ、「入れましたよ、チュウゴロウさん」と頭を撫でた。チュウゴロウは目を細めて、「ありがとうございます、では、鍵を所長に届けますので私は失礼いたします」とペコリと頭を下げて、垂直の壁を一気に駆け上がり換気口へ姿を消す。ミケは換気口に向けて、「チュウゴロウ!、気を付けるにゃあ!」とチュウゴロウの安全を祈った。取引が終わり、今まで押し黙っていたムササビ姉妹の姉は、「お久しぶりだね・・・所長」とスマートホン越しに挨拶をする。即座にスマートフォンののスピーカーから、「あら?、その声はムササビ姉妹のお姉さんね?」と所長の声が返ってきた。ムササビ姉妹の姉は頷き、「そうさね、少し聞きたい事があるんだけどね・・・」と所長から何かを聞きたい様だ。所長は、「何かしら?、私が知っている事なら何でもどうぞ」とムササビ姉妹の姉の要望を快諾。ムササビ姉妹の姉はおもむろにサングラスを外すと、現れたそのつぶら黒い瞳でじっとスマートフォンを見て、「妹は・・・何でこんな事を?」と妹の動機を尋ねる。ムササビ姉妹の姉の問いに所長は、「そうね・・・、横流し犯のタヌキの話しだと、どうやら、あなたの妹と横流し犯のタヌキを含めた複数の化け者で仮想通貨事業を立ち上げたみたいなの、でもね失敗して、かなりの負債を抱えたみたい・・・、その穴埋めをするために今回の犯行を思いついたみたいよ・・・」と答えた。ムササビ姉妹の姉は目をぎゅっと閉じて、「妹は昔っから上昇志向が強くてね・・・、どうやら引き際を間違えたね・・・」とぽつりと呟く。身内の不始末に心を痛めている姿に俺は何ともやるせない気持ちになった。

 

ーつづくー

 

361曲目の紹介

 



 今回ご紹介する曲は、作詞作曲及び動画全般をザビャンさん全てお一人でやり遂げた働いてもです。

 

 本曲はブラック企業によるワーキングプアの哀愁溢れる魂の叫びを重音テトさんが歌います。

 

 本曲の題名である働いてもは、牧歌的な表現の真逆の表現で・・・つまり地獄の隠語ですw

 


www.youtube.com

 

 

 本曲の題名働いても、それはネットで散見される言葉で、増税の嵐、健康保険の負担増という実質増税水道光熱費の高騰より、これからますます目撃する言葉になると思われます。早く世界が安定して欲しい限りですが、遠い先になりそうで、考えるとウンザリしますね・・・。愚痴はこれまでにして、曲の感想はテトのコミカルな演出で悲壮感はなく面白く聞けましたw

 

 本曲、働いてもは現代の闇をコミカルな動画の演出とお茶目な歌詞により、マイルドに表現した曲です。共感性が強く同じ境遇の人ならなおさら共感できる社会人特化型の珍しい曲で、お酒の肴に打って付けの曲と思いますので、第三のビールを一献に聞いてみては如何でしょうか?、興をそそられましたら、是非!、本動画を視聴して聴いてみて下さい!。

 

お借りしたMMD 

Tda様より

Tda初音ミクV4XVer1.00

 

ニコニコ大百科様より

重音テト